自分が後々読むための黒歴史特別公開処刑場

2023年最終日

日付が変わって2023年最終日

音楽をやっている友達が、「特別に」と明日公開するアルバム音源を私に送ってくれた。

その自慢話をしようと思う。

 

彼らのライブに最後足を運んだのは2020年7月19日。コロナ禍。下北沢のライブハウス。それ以降は足を運べないままボーカルが音楽に疲れて停滞してしまっていた。

バンドメンバー全員と友達だけど私は特にギターと仲がいい。親友。

そいつからは2年間くらいずっっっとボーカルへの片想いみたいなやり場のない気持ちを私によくぶつけてくれていた。酔ってる彼からは必ずその話を聞いていたと思う。

その背景もあってか、私の知り合い達の作った音だからなのか、曲を再生して冗談抜きで手が震えた。私は今日は酒を飲んでない。

2020年7月19日は雨続きの中久しぶりの晴天だったことを思い出した。「俺は晴れ男だ」とよく聞いてた台詞を確信した日だったのを思い出した。コロナ禍で仕事で恋愛で気持ちが滅入って彼らの轟音に浄化されたことを思い出した。

なので手が震えた。音の記憶は凄まじい。気持ちの大きさで肉体が動くという現象も凄まじい。

 

ああこれすごく懐かしい感覚。創造を諦めない人への憧憬。嫉妬に近い感情。

 

私は歳をとって尚更人生の失敗が怖くなっている。だからこういう尊い人達の存在は更に遠のいてしまった。正直自分から避けている部分もあると思う。

だから、今もこうやって与えてくれる人が私と繋がってくれていることが嬉しくて仕方ない。こうやってまだ感覚を思い出せることで自分の切り捨ててきたものを思い出す。必ずしもポジティブな気持ちでは無いけど、忘れてはいけないもののような気がする、本当に大切なものだと思う。

久しぶりに思い出せたなあ。

 

少し話は逸れるけど、自由で創造的で子供でありたい自分と、確実に正確に大人でありたい自分、私はどちらも持ち合わせているけど後者の状態で保守的に生活する時間が増えている。1番簡単な方法だとアルコールで前者になれる。

昨日は久しぶりに終電を逃してみた。2時過ぎにはどこから集まってきたのか分からない若者がガヤガヤ話していて、DJの前で酒焼けしてる22歳の女の子が踊り狂ってる薄暗い小さい空間にいた。懐かしい思いと非日常を感じた。

その空間でタトゥーまみれの友達におすすめの曲を聞いたら意外と堀込泰行だったりする。

保守的な私はどちらかと言えば真面目で固苦しい人間に部類されるから、そうではない人にやっぱり憧れと敬意がある。ツマンナイ人間になりたくないからある程度の真面目さは壊してほしいと思う。

 

日常の退屈さを非日常で刺激して、非日常での違和感を日常で安らげているんだな。私にはどちらも必要。どちらの要素にも感謝。

真面目すぎず不真面目すぎず多種多様の世界観に理解できる1人間になりたい私は。親友が何年もかけて作った音楽を聴いて自分の根っこを思い出すような2023年最終日。素敵じゃないですか。という自慢でした。

 

私の視野と感覚と感情を広げてくれてどうもありがとう、私が憧れるかっこいいみんな。私はみんなみたいにはなれないけど、なんだか自分の生活からは得れないちょっと痺れる毒みたいな栄養、パワーを貰ってるんだよ。私以外にもそんな人がみんなの周りにいるよ。

色んな人それぞれに、それぞれの形で、良いお年を。